木質社会、あるべき姿への回帰
日本社会を救うための導線を作ることが弊社の使命
住まいづくりには根源的な問題が存在します。それは、今もなお、地球環境を保つという観点からほど遠い住まい作りであるということです。住宅でも環境性能が謳われることが多くなりました。しかし、本質的には大きな課題を抱えています。鉄やアルミ、ガラス、プラスチックといった再生産が難しく、製造過程で大量のエネルギー消費を必要とする資源に依存しています。こういう住まい作りは常に輸入に依存し、輸送エネルギーを消費しないと成立しません。
この課題を根本的に解決するためには、「日本の住まいは木だけで造る」ことが必要だと考えるようになりました。躯体だけの話ではありません。風呂、洗面所、台所、トイレなどありとあらゆる場所の建材や器具を全て木製化していくことを事業として目指し、ゆくゆくは国内の森林保全と木材供給とバランスさせることで、「国産木材だけで日本の住まいを全てまかなう」というビジョンを描くに至りました。
また、林業を通じた森林保全は、山林に人の手が入る事を通じて、土砂災害を未然に防ぐことにつながります。日本社会が培ってきた社会的インフラを保ち、住まう場所の安全を確保することになるのです。この視点はこれからの日本社会を考える上で、重要な視点となることだと考えています。